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■第6回ホットセッション「Eラーニングの形式による教育」 ■
- 7月30日、「ソフトウェア技術者ネットワーク(S-open)」は「Eラーニングの形式による教育」についてのセミナを開催した。Eラーニング導入の難しさ評価、今後のあり方について企業、大学、利用者それぞれ視点で講演した。セミナは少人数ということもあり、終始なごやかな雰囲気で行われた。
講師による講演が中心であったが、最後に行われた質疑応答コーナーでは多くの聴講者が日ごろの疑問や問題を提起した。ヒューマンスキルの話題に及び、終盤になって盛り上がったところで時間となってしまった。教育というある意味効果の測定が難しい領域ではあるが、Eラーニングは補完的役割を十分に果たせるという結論で締めくくられた.
□来たれ、S-openに
講演に先立ち、主催者の樋口氏がS-openの紹介を行った。
■大学のEラーニング導入は難しい
山梨大学大学院医学工学総合研究部 吉川雅修氏は、「大学の視点から見たEラーニング」という演題で講演を行った。学内へのEラーニングの導入についてはまだまだ途上といったところであるが、今後システマチックに運営していくためには、コンテンツ設計を行う人材の育成と体制の確保が課題であるという.
山梨大学では学生・教官用情報システムとしてEラーニングを導入した。大学ではシステムのカスタマイズが不可欠かつ大量であるため、パッケージではなくオーダーメイドで行った。システムの正常稼動は納期から1年後ということもさることながら、同大学でのEラーニングは現状ではカリキュラム実施の「補助支援」ツールとしてしか利用できていないといった現状を述べた。
同氏のEラーニングに対する思いは高いが、学内の意思統一などの問題やEラーニング環境を整備するためのリソースや時間の不足、メンタリングが不十分など解決すべき問題も多く、満足いく姿には至っていないという。
■企業はEラーニング文化をつくることが大切
日本電気株式会社 Eラーニング事業部長代理 臼井雅彦氏は、「企業研修から見たEラーニング」という演題で講演を行った。企業では教育費が圧縮される傾向にあるにも関わらず、より高度な教育への期待も高まっている。そんな状況の中で臼井氏が所属している会社ではEラーニングに力を入れ、コストダウンも含めて期待する効果を上げている。Eラーニングの繰り返しを通して最終的には企業内でEラーニング文化をつくることが大切であると述べた。
同氏によると、Eラーニング効果が高いものは、自社業務や自社製品を教材に適用した場合だという。また費用面では、小企業ほど費用効果が上がったと報告している。ただ、世の中のEラーニング普及率は期待値ほどにはなっていない。理由としてコンテンツについては昔は粗悪品(ただの紙芝居など)が多かったため、最初のイメージが払拭されていない点を上げていた。しかし最近は品質も向上している。今後普及に努める必要がある。ただ、飛躍的に伸びるためには日本らしい何かが必要である。
運用面から見た場合の効果的な事例は、全社一斉教育や集合研修の補完として行うことが特に効果があるという。そして受講率や完遂率を上げるにはきめ細かな進捗管理に尽きると強調した。一方、受講者からみたEラーニングの良いところは、欲しい時に欲しい教育が短時間で得られることであり、時間を有効に使えることだという。
Eラーニングはとかく抵抗感がつきまとうものではあるが、臼井氏が所属している会社では社内でEラーニングを繰り返すことによりEラーニング文化ができたという。
■eラーニングは進化する
先進学習基盤協議会 事務局長 伊藤健二氏は、「企業内教育とeラーニング」という演題で講演を行った。同氏は、ALICやがートナージャパンが行う様々な調査や統計、アンケート結果を引用しながらeラーニング導入や効果、将来性についての説明をおこなった。eラーニングは産業としては伸び続けており、今後も発展していくと強調した。
そもそもeラーニングは集合研修を補完するものであって、単独ではあり得ないと説く。eラーニング受講者はしばしばそのデメリットを強調するが、必ずしもeラーニングだからとは限らないので注意してみることが必要だという。
eラーニングの効果的な活用に関しては、そのための環境は整ってきており、実際に企業においても学習サイクル(スキル分析→教材開発→学習→評価)に応じた標準化は、SCORMやQTIなど国際標準の導入は進んでいるという。また、企業戦略を念頭においたeラーニング効果をBSC(バランススコアカード)で評価することなども必要であると述べた。
今後のeラーニングの方向性として、ひとつには学習者主体のマイポータル型が増えていく可能性があり、利用者、供給者ともに市場は広がっていくであろうと説いた。
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